ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

小噺

新時代にいきる女性たちへ。

みどりの黒板いっぱいに、まるっこい字で、先生が書いている。その日が、4月のはじめての授業だった。中学2年生相手に、先生は好きなことばを書いている。20代後半くらいにみえた。よく通る声の、華奢な国語教師だった。黒いショートカットに、くっきり…

あたたかなまなざし、とうめいな冷厳さ、ひとしずくの狂おしい哀惜

ところで、この思想家、ものすごく好きです。 この方の、『逝きし世の面影』。文面からただよいでる、人間へのあたたかなまなざし、とうめいな冷厳さ、ひとしずくの狂おしい哀惜。1行読むたびに、胸がつまって、ひと息おきたくなる。ミネラルウォーターを流…

慈しみ深きノートルダムの炎上

燃えあがるノートルダム寺院をかこった市民たちが、アヴェ・マリアを歌っているというニュースを聞いたとき、ぞくりとした。あまりに絵画的だった。伝統的といってもいい。中世ヨーロッパのできごとかと思った。 ノートル=ダムとは、わたしたちのマダム、す…

カザフの英雄は、無選別に旅立った。

カザフの英雄が世を去った。ちょうど一年前。デニス・テン。世界的なフィギュアスケーター、享年25才。車のミラーをぬすむという、ちゃちな犯罪者に刺された。犯罪者にとっては、ミラーがあればよかったのだ。デニス・テンであることを、おそらく知らなか…

しゃれこうべに誓う

信長は残虐なのかという問いは、思考のたねにものすごくよくて、たまに考える。信長がこれはと認めていた縁戚に、挙兵される姉川の戦い。浅井は特別だったのだ。世が世ならば、名君とたたえられただろう。家柄もよければ、賢政をする才もあり、民を思うここ…

人生名シーン回想モード

風邪をひいているので、さしいれにオロナミンCをもらった。あたまが煮沸されていて、オフィスワーカー系の海外ドラマかと思った。 ハーーイ!なあに、あなた朝から、この世のおわりみたいな顔してるの!(指先でつまんだオロナミンCを置く)あいかわらず、つ…

共感性は、ほんとうに、君のきもちがわかるのか?

わかーる わかるよ~♪ きみのきもちー! ファッションビルを横切っていたら、ふいに耳にとびこんできた。天井から注がれるメロディに、唐突に、全肯定された。前奏がない。いきなり、この歌詞がくる。わかる、わかるよ、きみのきもち。少女のような童顔が、…

勝間塾には、仲間がいる。

社会人になってからこっち、ほかに、いろんな場にでてきた。探してきた。しごとや同窓会ではない、つながりを。あらたな人間関係を。 学生のころまでは、みんなおなじエレベーターにのっている。6階までいくと、のりかえて、3階へ。そこで義務教育終了。高…

はじめましての方におすすめの記事(120記事から)

またちょっと増えてきたので、このブログらしい記事をピックアップします。はじめましての方は、ぜひこちらからどうぞ。 読みもの系 切なさ向上委員会 読むもの系の仲間なんですが、ぜんぜんつながっていないように見えて、つなげていってます。ぜひ上からど…

貴族の子女教育を、うけている。

イスのすわりかたを延々とくりかえしながら、目のまえにうかぶ映像。これはあれだ。上流階級の子女教育。映画タイタニックのワンシーン。ヒロインのローズは、決めかねていた。ジャックは平民だ。駆け落ちするということは、貴族階級を捨てることを意味する…

はじめましての方におすすめの7記事(50記事から)

50記事こえましたー。やったー。これからもがんばります。めざせ、とりあえず100記事。というわけで、いままでのなかで、よく反響をいただいたものを、ピックアップします。 ストレングス・ファインダーに興味があるひとは 資質ごとに、その資質の特徴…

高校生くらいのころ、宮沢賢治の雨ニモ負ケズをひいて、「さふいふ人にわたしもなりたい」といったら、

父が、しばらくだまって、静かな声でいった。「デグノボーとひとに呼ばれるのは、きついものだよ」 た、たしかに。意図するせざるにかかわらず、父から、そこはかとなくただよう哀愁。高校生は、二の句をつげられなかった。 なぜこの話を思い出したかという…