ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

旅のしおり

恋わずらいに効く、えんむすび寺社仏閣3選

ともだちが、気がついたら「恋の病 治し方」で、ぐぐっているらしいので、友として、なんらかの提案をしたいと思います。ちなみに相手は、テレビのむこう側にいるそうです。 ■愛染明王 恋わずらいといえば、えんむすびといえば、夫婦円満といえば、この明王…

仏におけるリスクとリターン

荼枳尼天は、ひとの肝をもとめる。供物として。人肝をささげたら、成仏させてもらえる。ひとぎも。なかなかワイルドである。自分のではなく、おそらく他人の肝臓のようだ。けっこうなリスクをかけさせる仏である。そこはかとなく、インドのかおりがする。や…

アンコールワット記7:シェムリアップの食事事情とサービスの微笑

カフェ・クメールタイム なんだろう、この歩くエスカレーター感。カフェ・クメールタイムで、マンゴーシェイクをのんでいる。午前中のアンコールワットのあと、「暑かったろう、シェイクでもどうだい」という企画者の声がきこえる。劇的においしいわけでもな…

アンコールワット記6:油断ならないアプサラダンスの舞姫と、プリンスダンコールの歌姫。

眼前で、蠱惑しながらそそのかす舞踏が、くりひろげられている。妖艶か、古拙かといえば、まちがいなく妖しい。誘って、まどわせて、くるわせて、堕落させる。むかしの舞姫は、神につかえて清浄たるか、王につかえて接待を担うか、神につかえて清浄たるふう…

アンコールワット記5:バンテアイ・スレイとプレルーフ落日と、炎上する美

ランチは、名高き高級店クロヤーへ。地球の歩き方にものっていたし、ツアーパンフにもわざわざ「クロヤーで昼食」と書いてあった。なにそのもったいぶった感じ。期待してしまうじゃないか。ふみいれると、わかりやすいラグジュアリー感。 なんと、ソファブラ…

アンコールワット記4:ガジュマルがたいらげるタプローム寺院

棄てられるということは、どういうことなのだろう。みやこが、うつる。ひとが去る。遷都されたあとの旧都は、どうなっていくのか。平城京では、魑魅魍魎が跋扈した。木造のたてものは、たびかさなる大火にむなしくなった。それが石ならどうだろう。 ときは1…

アンコールワット記3:まぼろしの新都・アンコールトム

三島由紀夫『癩王のテラス』の主人公、ジャヤーヴァルマン7世。戦いをくりかえし、クメール王朝の最盛期をあらわした。と、同時に、はじめて仏教に帰依した、美貌の王。100をこえる病院を、200をこえる宿駅をつくらせ、政治的手腕も、人格もたたえら…

アンコールワット記2:暁天のアンコールワット

アンコールワットは、巨大である。巨きいということには、わかちがたく富がある。アンコール王朝は、富んでいた。ときは9~12世紀。富の根拠は、侵略である。アンコール王朝、またの名をクメール王朝は、インドシナ半島のほとんどすべてを支配下において…

アンコールワット記1:シェムリアップ空港とクメール王朝ディナー

恥ずかしながら、アジア史にあかるくない。アジア自体、ほぼいったことがない。東南アジアは、しごとで一度、インドネシアにいった。朝5時から、街なかになりひびくコーランの大音声に、心底たまげた。おそろしすぎるトイレ事情に、カルチャーショックをう…

ロードバイクにおける友情・努力・勝利について

仲間っていいな(^▽^)みんなでスポーツするっていいな(^▽^)っていう、お前は少年ジャンプかみたいな心境に。 みんなでまとまって走る、自転車の走行会に、はじめていってきた。 ふだんはこころ細い車道も、前にいくつもの背中がみえるし、赤信号になると、靴…

長崎/ランタンフェスティバル

長崎は富んでいた。まぎれもなく富んでいた。長崎奉行は3年つとめれば、蔵が立つといわれた。すその重みで、口がきけぬともいわれた。賄賂が重くて。 長崎はまつりが多い。いまでも多い。そしてその衣装や装置は、むかしのものが、ケタちがいに豪奢だった。…

大阪礼賛、みをつくしても。

大阪には、あえていくほどのところは、とくにない。大阪うまれ、大阪育ちの身として、力強くいえる。だから、そとからきたひとに尋ねられると困る。うーん、京都か奈良にいったら?大阪城にいくなら白鷺城のほうがいいし、神戸の異人館もいい。寺社は京都に…

長崎/異国情緒と文明のモザイク

長崎のどこがよかったって、和風、西洋風、唐風、アジア風の様式がまざりあっているところ。 ▲復元した出島のなかにある、商館。たたみにアジア風の絨毯が敷いてあって、その上に洋風のテーブルセット、壁紙はあきらかに洋風じゃない。 ▲出島の商館。たたみ…

妙見山(660m):キリシタンの残光

主神が北極星!家紋が、ほとんどクルス!高山右近の生誕地!寺社の門構えに、そこここに金字のクルスが型ぬかれている。これだけそろって、だれがいえるんだろう。まったくの偶然だなんて。キリシタンと無関係だなんて。小説だったら、伏線にしては興ざめな…

五感をゆるがし季感をもたらすロードバイク礼賛

なにしろ、生々しい。からだをつつむ、風の肌ざわりが。おなかにひびく、道の感触が。濃厚な自然のかおりが。大阪城をめぐる掘りのぐるりを走る。はじめたころは、夏のかおりが強かった。 堀のなかを覆っている黒い森から、虫の声がけたたましく、さわがしい…

長崎/みんな大好き坂本龍馬

長崎は、龍馬好き。実物の3倍くらいの大きさの龍馬像が、長崎歴史文化博物館の玄関入ってすぐに迎えてくれる。ランタンフェスティバルでも龍馬とおりょうの縁結びのスポットがあった。そりゃ高知も、高知龍馬空港になるよねってくらいの、龍馬人気。生きて…

長崎/軍艦島:ほろびのパレルモの浅いささくれ

廃墟美。 戦前に炭坑の島として、栄えに栄え、東京以上の人口密度を誇り、のちに無人島となってから、野ざらしになった廃墟の島。荒廃してゆくものの滅びの美学。 らしいんだけど、ハケで一直線にぬったような青空だから、悲壮感がゼロだった。あんまり雲ひ…

金勝アルプス(滋賀県・605m):絶景アスレチック

岩崖絶景岩崖絶景 という感じだった。最高。 ケモノ道というか修行道というかアドベンチャーというか、あらあらしい道で、始終たのしくてしかたなかった。野を駆け、山を走り回る。ひとの野生がでてくるというか、童心が呼びもどされるというか。なんだか、…

摩耶山(699m)六甲山系:ほろびの残り香

山セミの声はしずかで、ときおり、もの悲しげなひぐらしがきこえる。夏が濃いせいか、名のある山がとなりにあるせいか、山道はひとが少ない。ことば少ななちいさなグループとたまにすれちがう。音も少ない。 少し遅れると、視界にはひとがいない。見あげると…

皆子山(971m)京都最高峰の、青のりの輝き

こどもが砂山をつくる。ざんばらにスギを刺していく。そのうち飽きる。わすれ去る。それから70年くらい経つ。というような山だった。 上のほうは雑木林だったような気もしたけれど、ひたすらスギ!スギまたスギ!足もと、ぜんぶスギの枯れ枝。モミの木を大…

那由他にかがやく星のなかで、自分にしかみえない星がある。そしてだれもそれを反証できない。

ということを小学5年生のころに読んだ。あふれでる浪漫。かけだしたくなる衝動。未来には、輝かしい栄光しか、待っていない。 あのころ、SFは、夢と希望を、昼ひなたから、雨あられのようにふらせてくれていた。 小学生なので、宇宙人はいるのである。宇宙…