ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

最上志向のものがたり

最上志向は、ひた走る。
優れていたい。
ぬきんでていたい。
凡人だなんて、まっぴらごめん。
どこまでも走る。
きりはない。
それでもかまわない。
終わりがこなくとも、夜が明けなくとも、果てがなくとも。
そういう自分で、あらねばならない。

夜の街を、疾走する。
暗闇でも気にならない。夜目はきく。
わたしのこの目は、みえている。
のりものはいつでも、のりかえる。
いちばん早い道をゆくのだ。
かんたんに乗り捨てる。判断に迷いはない。
ムダはきらい。
二度手間もまっぴら。
そんなことをしている時間は、わたしにはない。
だって、早くいかなきゃいけないから。
どこまで。なんのために。どうして。
そんなものはない。
理由なんてない。
もっと、もっとなのだ。
これ以上に、いま以上に。

秀でたところのない人は、ごめんこうむりたい。
普通以下なんて、視界にはいらない。
バカはきらい。
出直しておいで。
磨きなおしておいで。
また今度ね。
この扉はひらかない。ゆるされたものにだけ。
そのために努めてきた。
血を吐きながら、痛む肚をおさえながら。
ケガなんてしない。
失敗なんてない。
痛みなんて感じない。
わたしは、それだけのことをしてきたのだ。
だって、そうでない自分は、認められないから。

たちどまり、愕然とする。
わたしが血反吐とともに勝ちとったトロフィーを、なんの苦もなく手にしているひとがいる。
みずからの骨を刻みながら、苦心惨憺して、たどりついた景色のなかに、おもしろがっただけで到達してしまったひとが、たくさんいる。
これからも、このひとたちと、戦わないといけないのか。
赤子の手をひねるように、クリアしてしまう、このひとたちと。
息を吸って吐くように、できてしまうひとたちのなかで。
ぞっとした。
実績は、はかない。
このなかでわたしは、最高でありつづけられるのだろうか。
いつかメッキが、はがれるんじゃないだろうか。
そのとき、わたしのまわりを、とりまいてくれている、ぬきんでたひとたちは、去っていくのではないか。

幻影のかれらは、こうささやく。
なーんだ。
あなた、その程度だったの。
自分は優秀なひとが好きなのに、あなたはそうじゃなかったのね。
背伸びをしていたのね。
厚化粧して、美しいパンプスをはいていただけだったのね。
なのに、えり好みをしていたのね。
そんなにがんばらなくてよかったのに。

耳をふさぐ。
ちがう。そうじゃない。
みせかけの、まやかしなんかじゃない。
粉飾じゃない。うそじゃない。
この玉杯は、着実につみあげた、努力の実りなのだ。

どこでまちがってしまったんだ。
上を目指していただけじゃないか。
虚飾を戴きたかったわけじゃない。
一歩一歩、実力をたくわえてきたはずじゃないか。

そうだ、方向をまちがえちゃいけない。
むやみやたらに、全方位に、触手をひろげてはいけない。
きりがない。
おわりがない。
果てのない旅をするにあたいする道を、見定めねばならない。
最上志向が、最上であれる視界を、ゆくのだ。
さあ、奈落の花を、つみにいこう。
絶海の孤島で、木を植えよう。
最上志向なら、きっとたどりつけるだろう。
いやはての地まで。

 

 

ストレングス・ファインダー 影響力資質
活発性 競争性 コミュニケーション 最上志向 自我 自己確信 社交性 指令性

 

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▲なんとなく、デコレーションケーキのイメージが。